30代・40代など、比較的若い年齢の方が不幸にも、歯を失ってしまうことも。
患者様によっては、「インプラントは年配の方が行う治療なのでは…?」と感じるケースもあるかもしれません。
30代・40代の方がインプラントで歯を補うのは、まだ早いのでしょうか?
■30代・40代で歯を失う原因は?
◎30代・40代ではむし歯で歯を失うケースが多いです
30代・40代ではむし歯で歯を失うケースが多く、30~49歳の方の歯の喪失原因の約40%(第1位)を占めています。
◎歯周病で歯を失うことも
30~49歳の方の歯の喪失原因の第2位は歯周病。30代・40代の方が歯を失ったケースでは、歯周病が原因のものが約17%を占めています。
50代中盤以降は、歯の喪失原因の割合において歯周病がむし歯を上回ります。日本人の歯の喪失原因の割合でも、歯周病が第1位で約37%です。
ご参考までに、30代・40代の方の歯の喪失原因は歯周病に次いで第3位が埋伏歯の抜歯で約10%。第4位が歯根破折で約8%となっています。
上記、データの引用元:
(※1)上記はデータに基づく平均の割合(4で割った数値)になります。
(※2)公益財団法人8020推進財団「第2回 永久歯の抜歯原因調査」(2018)より引用。
(※3)厚生労働省 中央社会保険医療協議会総会「年齢別・世代別の課題(その2)」年齢別にみた抜歯の主な原因(P.36)」(2018)より引用。
■30代・40代だからこそ、インプラントをおすすめしたい理由
◎50代以上の方と比べて、30代・40代の方はより長い期間、人工歯が生活の質に関わってきます
30代・40代だからこそ、失った歯を補うときは、慎重に補綴方法を選ぶことが大切です。
今後の長い人生における食事での噛みやすさ、残っている歯への影響など、様々な点を考慮した上で補綴方法を選びましょう。
◎30代・40代の方がインプラントを入れることには、コミュニケーションの場面におけるメリットも
インプラントは顎の骨に人工歯根を埋め込み、天然歯の歯根のような役割を果たすため、安定性が高いです。
安定性の高さに加え、インプラントは見た目も自然な白さに近づけやすい点が特徴。自然な白さの人工歯により、コミュニケーションの場面で相手の方に不自然に見えにくい・良い印象を与える効果も期待できます。
■インプラントの特徴
◎インプラントはメリットが多い補綴方法です
[インプラントのメリット]
①安定性が高い
顎の骨に人工歯根を作るため、インプラントは安定性が高いです。治療後は、人工歯のずれや外れを気にせず、しっかり噛んで食事を楽しめます。
②ほかの歯を傷つけない
インプラントは失った歯の箇所にのみ、人工歯根を埋め入れます。ほかの歯を傷つけません。
ほかの歯を傷つけないため、インプラントにすることで残っている天然歯の寿命の延伸にもつながります。
③自然な白さの歯に近づけやすい
透明度が高いセラミック製の人工歯など、インプラントは自然の白さの歯に近づけやすい点が特徴です。
④発音しやすい
固定式のため、部分入れ歯と比べて、インプラントは発音しやすいです。
⑤ケア&メンテナンスの継続により、人工歯を長持ちさせることも可能
インプラントの平均耐用年数は10~15年以上、という調査結果があります(※1)(※2)。
(※1)ストローマンHPより引用。
(※2)平均の耐用年数です。
セルフケア・メンテナンスを怠った場合や
患者様によっては、
耐用年数が平均を下回る場合があります。
もちろん、インプラントが10~15年でだめになる、という訳ではないです。20年以上、インプラントを維持し続けているケースもあります。
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ご自身で行う毎日のセルフケア(歯磨き+歯間清掃)
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歯科医院で受ける定期メンテナンス
上記の2つのケアの継続により、平均以上の年数、インプラントが長持ちする場合も多いです(※)。
(※)セルフケア・メンテナンスを怠った場合や患者様に
よっては、耐用年数が平均を下回る場合があります。
■保険のブリッジ・部分入れ歯はだめなの?
◎保険で比較的安価に歯を補えますが、ブリッジ・入れ歯には「残っている歯が傷つきやすい」などのデメリットも
保険のブリッジ・部分入れ歯は、比較的安価に歯を補えます。比較的安価に歯を補えますが、「隣の歯で人工歯(義歯)を支える」構造上、保険のブリッジ・部分入れ歯は残っている歯が傷つきやすいです。
保険のブリッジ・部分入れ歯を入れたことが原因で残っている歯が傷つき、次々と天然歯を失い続けるケースも少なくありません。
【今後の長い人生における人工歯(義歯)の重要性を熟慮した上で、補綴治療を選びましょう】
比較的安価に歯を補える、保険のブリッジ・部分入れ歯。安価に歯を補えますが、ケースによっては「違う治療にすれば良かった」など、後悔してしまう可能性も。
後悔しないためにも、失った歯を補うときは、今後の長い人生における人工歯(義歯)の重要性を熟慮した上で、補綴治療を選びましょう。