歯ぐきの切開や顎の骨へのフィクスチャーの埋め入れなど、インプラント治療では外科的な手術を行います。外科的な手術が必要なインプラント治療をより安全に、安定して行うためには手術前の精密検査が欠かせません。

手術前に歯科用CTや口腔内スキャナーを用いて精密検査を行うことで患者様ごとに異なる歯の位置や顎の形状、顎の骨の中を通る血管・神経の位置を正確に把握でき、インプラント治療の安全性・安定性を高められます。

今回は「インプラント治療における『歯科用CT』の重要性」についてご説明します。

■歯科用CTとは

◎お口・顎周りを立体的に撮影する機器です

歯科用CTとはお口・顎周りを中心に対象部分を立体的（縦・横・奥行＝3D）に撮影する機器です。

従来から用いられているレントゲンには患部を平面的（縦・横）にしか撮影できないデメリットがあります。レントゲンのみを使った治療では、撮影不可能な奥行部分は歯科医師の勘や経験で想像するしかありません。

一方、歯科用CTは縦・横に加え、奥行部分も含めて対象部分を立体的に撮影できます。歯科用CTで撮影することで、レントゲンよりも情報量が多い精密な患部の画像を得られます。

◎骨密度も測れます

歯科用CTは3D画像の撮影に加え、医科用CTほどではありませんが、骨密度も測れます。

■インプラント治療における歯科用CTの重要性

手術前に歯科用CTを用いて精密検査を行うことで、インプラント治療の安全性・安定性を高められます。

1．患者様ごとに異なる歯の位置や顎の形状を確認でき、治療の精密性を高められる

インプラントはフィクスチャーというネジのような形をしたパーツを顎の骨に埋め入れ、人工の歯根を作ります。フィクスチャーを安定させるためには、患者様ごとに異なる歯の位置や顎の形状を把握することが大切です。

手術前の検査で歯科用CTを用いて撮影することで歯の位置や顎の形状を詳細なデジタルデータで取得でき、精密な治療計画を立てやすくなります。

2．顎の骨の中を通る血管・神経の位置を確認でき、手術時の事故が起きるリスクの低減につながる

インプラント治療では歯ぐきの切開やフィクスチャーの顎の骨への埋め入れなど、外科的な手術を行います。安全に手術を行うためには、歯の位置や顎の形状を確認すると共に顎の骨の中を通る血管・神経の位置を把握しておく必要があります。

手術前の検査で歯科用CTを用いて血管・神経の位置を確認し、さまざまな事態を想定して入念に埋め入れシミュレーションを行うことで、手術時に血管・神経を傷つけてしまう事故が起きるリスクを低減できます。

3．顎の骨密度を確認でき、インプラント治療・骨造成の適応の可否に役立つ

人工歯根となるフィクスチャーを安定させるためには、インプラント治療を受ける患者様の顎の骨密度が十分に足りていることが大前提です。

インプラント治療を適応可能か、骨造成が必要かを診断する際には、精密検査の際に歯科用CTで撮影・取得した患者様の顎の骨密度のデータが大きな判断材料になります。

4．フィクスチャーの正確な埋め入れ、および、人工歯の位置の算出に役立つ

インプラント治療ではフィクスチャーを顎の骨の正確な位置に埋め入れるために「サージカルガイド」というガイド器具を用いることがあります。

歯の位置や顎の形状など、歯科用CTで取得した患者様のデータを基にサージカルガイドを作製し、手術時にガイドを用いることでフィクスチャーの埋め入れ精度を高められます。

歯科用CTで取得した患者様のデータは人工歯（上部構造）の適切な高さ・位置を決める際にも役立ちます。

■歯科用CTの放射線量はどれくらい？安全性は？

◎医療用CTの約半分の放射線量のため、歯科用CTが身体に影響が与えることはほぼありません

歯科用CTの撮影1回の放射線量は0.2～0.4ミリシーベルト程度です。医科用CTの撮影1回の放射線量の1/30のため、歯科用CTの撮影によって放射線が身体に影響を与えることはほぼありません。

【インプラント治療の安全性・正確性を高めるための取り組みを行っています】

神奈川県小田原市の白山歯科クリニックでは患者様に安心してインプラント治療を受けていただくため、以下の取り組みを行っています。

＜手術の安全性・正確性を高めるための取り組み＞

・CTによる精密診断

・インプラントシミュレーションシステムによる治療前の綿密な埋入＆設計シミュレーション

（GALAXISインプラントシミュレーションシステム：シロナ社の歯科用CTシロナXG3D＆オステム社のワンガイドシステムとセレックシステムの連携）

・サージカルガイドの使用

・骨造成手術

・光学スキャナーによる型取り

・世界シェアトップクラスのメーカーのインプラントパーツを使用

（ストローマン、ノーベルバイオケア、オステム）

＜細菌感染対策の徹底＞

・器具除染用洗浄器「Miele（ミーレ）」

・高圧蒸気滅菌器「Sirona DACプロフェッショナル」

・タービン・エンジン専用滅菌器「Sirona DACユニバーサル」

上記の衛生機器を用いた器具の洗浄・滅菌

・ディスポーザブルアイテム（使い捨て器具）の使用

・衛生性・洗浄性が高い「EOM AQUA歯科用ユニット」を設置

・インプラント治療専用の手術室を完備

・エアロクリーン（医療用空気清浄機）による院内の清浄

当院の特徴としてはGALAXISインプラントシミュレーションシステム（シロナ社の歯科用CTシロナXG3D＋オステム社のワンガイドシステムの連携）が挙げられます。

上記のシステムを駆使し、歯科用CTで得られた患者様のデータを基にサージカルガイドを作製・使用することでフィクスチャーの埋め入れ精度を高めています。

また、当院では歯科用CTとセレックシステムを連携して人工歯の位置や噛み合わせの高さを精密に算出することにより、違和感が少なくしっかり噛める＆より自然の歯に近い印象のインプラントを作製・ご提供しています。

– インプラントの無料相談を実施しています –

白山歯科クリニックでは、30年以上のインプラントの治療実績がある日本口腔インプラント学会所属の院長が手術を担当します。これまでに行ってきた数多くの治療の経験に基づき、骨造成や難症例にも対応可能です。

歯を失い食べ物をしっかり噛めない方、インプラントのクリニック選びでお困りの方は当院までお気軽にご相談ください。相談費は無料です。

カウンセリングのご予約はお電話/WEBにて承っております。

 

白山歯科クリニック
院長
田賀 紀広

⇒院長の経歴はこちら